自分に子どもができて、親との距離が変わってきた。
社会人になるまでは親は絶対的な存在で、親のいうことは必ず正しい。
必ず従わなければならない。
という脅迫観念がとてもあった。
今思えば、両親があまりにも近すぎて、周りを見渡したり、比べたりすることができなかった。
けれども社会に出て、結婚して世界が開けた。
親の言っていることが必ずしも正しいということはない。むしろ視野が狭い。
そういうことが気になって、気になって、最後にはこんな狭い世界での意見に「いうことを聞かなければならない」「親のいうことは絶対」と自分を抑えこんできた自分に逆に腹が立って、それから両親に逆恨みのような感情を持つようになってしまった。こりゃダメだと思いつつ、その思いは増幅し、この感情は自分の手に負えないところまできていた。両親に心の距離は確実にあった。両親もこんな娘をどう扱ったらいいか途方に暮れていたところがあったのではないかと推察する。
ここで転機がやってきた。
私にも子どもができたのだ。
都合で里帰り出産をした。
子どもを介して両親と接するようになり、前よりも心の幅を持って接することができている自分に気がついた。
子どもを介して両親にも甘えられる。子どもを介して娘である私の世話を焼いてくれる、気遣ってくれる。
そんな両親に感謝する。ぎくしゃくした時よりも距離は縮まり、けれども、完全に依存していた幼きときよりも近くない。程よい距離。
こんなところにも幸せのおすそ分けをしてくれた我が子。
寝顔を見ながら、ありがとう、大好きよとつぶやいている。
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